妊娠中の抗不安薬・睡眠薬について
妊娠中の抗不安薬・睡眠薬について
妊娠中の薬の服用は、安易に行うべきではありません。
特に、中枢神経に作用する抗不安薬や睡眠薬は、胎児への影響が懸念されます。
なぜ妊娠中に薬の服用が慎重になるのか?
- 胎盤を通過する可能性: 多くの薬は胎盤を通過し、胎児に影響を及ぼす可能性があります。
- 胎児の発育への影響: 特に妊娠初期は、胎児の臓器が形成される重要な時期であり、薬の影響を受けやすいです。
- 新生児への影響: 出産直前に服用した場合、新生児に眠気や呼吸抑制などの影響が出る可能性があります。
妊娠中の抗不安薬・睡眠薬の安全性
- 奇形のリスク: 過去の研究では、一部の抗不安薬が口唇口蓋裂などの奇形との関連が指摘されたこともありましたが、最近の研究では、大きな奇形のリスクは低いと考えられています。
- その他の影響: 出産直前の服用では、新生児に眠気や呼吸抑制などの影響が出る可能性があります。また、長期的な影響については、まだ十分な研究データがありません。
妊娠中に不安や不眠を感じた場合の対処法
- 医師に相談する: まずは、産科の医師に相談することが大切です。医師は、あなたの状態を総合的に判断し、適切なアドバイスをしてくれます。
- 生活習慣の見直し: 規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動、リラックスできる時間の確保など、生活習慣を見直すことで、不安や不眠が改善されることがあります。
- 他の治療法の検討: 薬に頼らず、アロマセラピーやヨガ、カウンセリングなどの他の治療法も検討してみましょう。
まとめ
妊娠中の薬の服用は、医師の指示のもと、
慎重に行う必要があります。
「絶対にダメ」という薬はありませんが、
「安全」と言える薬もありません。
ご自身の状態と、お腹の赤ちゃんのことを考え
医師とよく相談し、最適な治療法を選びましょう。
精神保健福祉士・介護福祉士
伊藤 大宜