パニック障害とは
パニック障害とは
「パニック障害では、思いがけないときに突然、動悸や息切れ、強い不安を伴う(パニック発作)が生じます。
そしてパニック発作繰り返されるうちに、発作が生じることに対する(予期不安)や発作が生じる状況に対する(広場恐怖)
を感じるようになり、毎日の生活に支障をきたすようになってしまいます。」
パニック障害は脳の働きが普段のときとは変化しているために、
医学的な治療が必要な状態であることが最近の研究でわかっています。
パニック障害は100人に1人はかかるといわれており、だれでもかかるおそれのある病気です。
-監修 越野 好文【パニック障害】ファイザー株式会社―
<パニック発作の症状>
・心臓がドキドキする
・息苦しさ息切れ
・喉に何か詰まったような窒息感
・からだの震え
・今、起こっていることが現実でないような感じ
・自分が自分でないような感じ(離人症状)・・・・と様々な症状がともないます。
発作が起きたときは、慌てず、ゆっくり落ち着くことが大切です。
本人にしかわからない、恐怖心や不安感はつらく、このまま死んでしまうのかという状態に追い込まれます。
早めの受診と、また発作が起きた時の対処法を考えるようにしましょう。
パニック障害の治療は、主に薬物療法と認知行動療法が中心となります。
薬物療法では、主に選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)が用いられます。
認知行動療法は、パニック発作の治療として有用です。
ここでひとつふたつ・・・
認知の歪みとは、陥りやすい思考のひとつに
「べき思考」があります。
非常によくみられる自動思考であり、自分や他人や世界が「こうあるべきだ」という
ルールのような頑固な信念から出てくる。
基準や理想が非常に高くなっており、現実がそのようにならなかった場合には
落ち込んだり怒りを感じたりする。
「選択的抽象化」
物事の全体を見ることができず、細かいごく一部に注意が集中してしまい、
こだわり続ける思考である。
多くの人からほめられているのに、たったひとりに少し否定的なことを言われると、
ほめられたことは忘れてしまい、否定的な発言で頭がいっぱいになってしまうといったことである。
ものの見方を、90度、180度と違う視点で考えてみることも大切です。
参考)編著者 下山 晴彦・神村 栄一【認知行動療法】一般財団法人 放送大学教育振興会