共感障害
『共感障害』
共感障害とは、一般的に、他人の感情や状況を理解し、
共有することが難しい状態を指します。
これは、生まれつきの脳の機能の違いが原因と考えられており、
性格の悪さや怠け心とは異なります。
共感障害の特徴
- 相手の気持ちを理解しにくい: 喜怒哀楽などの感情を、自分事として捉えにくいことがあります。
- 状況に応じた適切な行動が難しい: 周囲の雰囲気や空気を読み取りにくいため、不適切な発言や行動をしてしまうことがあります。
- コミュニケーションが苦手: 相手の言葉の真意を理解できず、誤解が生じやすいことがあります。
- 孤独感を感じやすい: 他人と心の距離を感じ、孤独感に悩まされることがあります。
共感障害の原因
- 脳の機能の違い: 脳の特定の部位の働きが、一般の人と異なっていると考えられています。
- 発達環境: 子供の頃の育った環境が、共感能力の発達に影響を与える可能性も指摘されています。
共感障害と診断
共感障害の診断は、専門医による問診や心理検査によって行われます。
共感障害を持つ人と接する上での注意点
- 性格のせいだと決めつけない: 共感障害は、本人の努力だけではなかなか克服できないものです。
- 丁寧に説明する: 相手の言葉の裏にある意図を丁寧に説明することで、誤解を解くことができます。
- 相手の気持ちを尊重する: 相手の気持ちを尊重し、共感しようとする姿勢が大切です。
- 専門家のサポートを受ける: 必要に応じて、専門家(カウンセラーなど)に相談することも有効です。
誤解が多い点
- サイコパスやソシオパスと混同される: 共感障害は、サイコパスやソシオパスとは異なります。サイコパスやソシオパスは、共感能力だけでなく、道徳心や良心も欠如していることが多いです。
- わざとやっていると思われがち: 共感障害は、本人の意思とは関係なく起こるものです。
まとめ
共感障害は、まだ十分に解明されていない部分も多いですが、
脳の機能の違いが原因と考えられています。
共感障害を持つ人と接する際は、相手の気持ちを理解しようとする努力が大切です。
もし、ご自身が共感障害に悩んでいたり、身近に共感障害を持つ人がいる場合は、専門家にご相談ください。
精神保健福祉士・介護福祉士
伊藤 大宜