廃用症候群とは
廃用症候群とは、
長期間の安静状態や運動不足によって、
身体機能が低下し、様々な不調が現れる状態のことです。
廃用症候群が起こる原因
- 病気やケガによる安静: 病気やケガで寝たきりになったり、長時間ベッドで過ごしたりすることで、筋肉が衰えたり、関節が硬くなったりします。
- 手術後の安静: 手術後、体を動かさないように指示されることで、身体機能が低下する可能性があります。
- 高齢化: 年齢とともに筋肉量が減り、運動機能が低下しやすくなります。
- 精神的な問題: うつ病など、精神的な問題を抱えていると、意欲が低下し、運動量が減る場合があります。
廃用症候群の症状
廃用症候群の症状は、人によって異なりますが、一般的には以下の様な症状が現れます。
- 筋肉の萎縮: 筋肉が痩せて力が弱くなります。
- 関節の拘縮: 関節が固まって動きにくくなります。
- 骨の脆弱化: 骨がもろくなり、骨折しやすくなります。
- 循環器系の機能低下: 血圧が低下したり、むくみが起こったりします。
- 呼吸器系の機能低下: 呼吸が浅くなったり、肺炎を起こしやすくなったりします。
- 消化器系の機能低下: 便秘や食欲不振が起こりやすくなります。
- 精神的な問題: うつ状態や不安感、認知機能の低下が起こる場合があります。
廃用症候群の予防と対策
廃用症候群は、早期に適切な対策を取れば、
予防したり、症状を改善したりすることができます。
- 可能な範囲での運動: 医師や理学療法士の指導のもと、無理のない範囲で運動を行うことが大切です。
- 栄養バランスの取れた食事: 筋肉の合成に必要なタンパク質や、骨の健康に必要なカルシウムなどをバランスよく摂取しましょう。
- 定期的なリハビリテーション: 専門家によるリハビリテーションを受けることで、身体機能の回復を促すことができます。
- 精神的なケア: 心理的なサポートを受けることで、意欲を高め、運動を継続することができます。
廃用症候群は誰にでも起こりうる
廃用症候群は、高齢者だけでなく、
若い人や病気の種類を問わず、誰にでも起こりうる可能性があります。
もし、あなたが長期間寝たきりになっている、
または運動不足が続いている場合は、
早めに医療機関を受診し、医師に相談することをおすすめします。
健康長寿ネット
ご自身の状態に合わせて、適切な対策を行い、健康な生活を送るようにしましょう。
精神保健福祉士・介護福祉士
伊藤 大宜