注意欠陥多動症とは
注意欠陥多動症(ADHD)について
注意欠陥多動症(ADHD)は、
不注意、多動性、衝動性といった
特徴的な症状を伴う神経発達障害の一つです。
ADHDの主な症状
- 不注意: 集中力が続かず、物事を最後までやり遂げられない、忘れ物が多いなど。
- 多動性: じっとしていることが難しく、落ち着きがない、落ち着きなく動くなど。
- 衝動性: 考えずに言葉や行動に出てしまう、順番を待てないなど。
これらの症状は、
年齢や状況に応じて現れ方が異なります。
例えば、子どもでは学校の授業中に集中できず、
大人では仕事でミスを繰り返したり、
人間関係でトラブルを起こしたりすることがあります。
ADHDの原因
ADHDの詳しい原因はまだ解明されていませんが、
脳の機能的な違いが関わっていると考えられています。
遺伝的な要因や、妊娠中の母親の喫煙、
早産などの環境要因も影響する可能性が指摘されています。
ADHDの診断
ADHDの診断は、
医師による問診や心理検査に基づいて行われます。
症状の程度や日常生活への影響などを総合的に判断し、診断されます。
ADHDの治療
ADHDの治療には、薬物療法と行動療法が一般的です。
- 薬物療法: 中枢神経刺激薬などが用いられ、注意力を高め、衝動性を抑制する効果が期待できます。
- 行動療法: 具体的な行動目標を設定し、目標達成に向けて支援する治療法です。
ADHDの支援
ADHDの人は、日常生活で様々な困難に直面することがあります。
しかし、適切な治療や支援を受けることで、
日常生活の質を向上させることができます。
- 学校: 教師やスクールカウンセラーによる支援
- 職場: 企業内ヘルプデスクや産業医による相談
- 地域: ADHDの当事者団体や支援団体
ADHDに関する誤解
ADHDは、単なる「怠け」や「性格のせい」では
ありません。脳の機能的な違いによるものであり、
治療や支援によって改善が見込める病気です。
一人で抱え込まずに、専門家にご相談ください。
- 厚生労働省e-ヘルスネット
- 国立精神・神経医療研究センター:
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease07.html
精神保健福祉士・介護福祉士
伊藤 大宜