不安神経症「心臓神経症」
心臓神経症について
心臓神経症とは?
心臓神経症は、心身に異常を感じながらも、明確な身体的な原因が見つからない状態を指します。
心臓のドキドキや息苦しさ、めまいなどの症状が頻繁に起こり、
あたかも心臓に病気があるかのように感じますが、
検査で異常が見つからないため、本人は強い不安や焦りを感じます。
心臓神経症の主な症状
- 動悸: 心臓がドキドキしたり、バクバクしたりする
- 息切れ: 息苦しさを感じ、呼吸が浅くなる
- めまい: ふわふわする、目が回る
- 胸痛: 胸が締め付けられるような痛み
- 不安感: 不安や焦りを感じ、落ち着かない
- 発汗: 手足が冷えたり、汗をかいたりする
- 吐き気: 吐き気や嘔吐
- ふるえ: 手足が震える
心臓神経症の原因
心臓神経症の明確な原因は解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
- ストレス: 仕事や人間関係など、精神的なストレスが大きな要因となります。
- 性格: 完璧主義や責任感が強く、神経質なタイプの人がかかりやすい傾向があります。
- 生活習慣: 不規則な生活や睡眠不足、喫煙、過度の飲酒なども影響する可能性があります。
心臓神経症の診断
心療内科や精神科を受診し、医師に症状を詳しく説明することで診断されます。
心電図、血液検査などの一般的な検査に加え、精神的な状態を評価するための問診や心理検査が行われます。
心臓神経症の治療
心臓神経症の治療は、薬物療法と心理療法が中心となります。
- 薬物療法: 抗不安薬や抗うつ薬など、症状に合わせて適切な薬が処方されます。
- 心理療法: 認知行動療法など、自分の考え方や行動パターンを修正することで、不安や焦りを軽減する治療法です。
心臓神経症と上手に付き合うために
- 規則正しい生活: 睡眠をしっかりと取り、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 適度な運動: 運動はストレス解消に効果があります。
- リラックス: 深呼吸やヨガ、瞑想など、自分に合ったリラックス方法を見つけて実践しましょう。
- 周囲への相談: 家族や友人、信頼できる人に相談することも大切です。
まとめ
心臓神経症は、命に関わる病気ではありませんが、
本人に大きな苦痛を与えることがあります。
一人で悩まず、専門医に相談し、適切な治療を受けることが大切です。
精神保健福祉士・介護福祉士
伊藤 大宜