漢方薬は、「自覚症状の改善」
漢方薬
漢方薬は生薬から成り立つ薬剤です。
生薬の原料は昔むかし、人類が誕生した頃に遡るでしょう。
他の動物と変わらない生活をしていた頃、
病気やケガをしたとき有利に働くもの(生薬の原料)を
みつけたわけです。自然界の動物はさまざまなものを口にします。
人間も同様、いろいろな植物や動物などを食べ、
その中で偶然効能のあるものを発見したと考えられます。
これらの経験が蓄積され、紀元前数世紀には、
「本草書」というものが著されることになります。
古代人が発見した効能とは、
「自覚症状の改善」ということになります。
頭痛がやむか、腹痛、下痢がやむか、
すべて経験から学び受け継がれ、
生薬という言葉になりました。
時代の流れでさまざまな薬能が提唱されていますが、
基本的に、「自覚症状の改善」が
生薬の薬能であることは間違ありません。
日本に生薬である、
漢方が輸入されたのは、奈良時代頃とされています。
当時は、ごく一部の人たちが治療を受けられました。
運ばれた生薬の一部は、「正倉院」などに保管されました。
漢方が本格的に根付いたのは16世紀以降とされています。
「漢方」という言葉の意味は、「漢」は中国大陸を指し、
「方」はテクニック、医学を指します。
大陸からやってきた医学、薬剤という意味です。
よって中国大陸では漢方薬という表現は用いられません。
こうして国内で広まった漢方薬は、
江戸時代には医療の中心でした。
そして江戸末期には、「解体新書」などを
皮切りそして西洋医学が紹介され、
明治初期には医学の中心は西洋医学にとってかわりました。
漢方薬は生薬から成り立っています。
生薬は、自然界に存在する動物、
植物や鉱物由来のもので、経験的に薬能のあるものとして
認識されたものを指します。
漢方薬の特徴は、「複数の生薬を混合」することに
あります。生薬を組み合わせることにより、
いろいろな利点が生じることが発見された為です。
当院でも症状に合わせ漢方薬の処方をしています。
主治医にご相談ください。
精神保健福祉士・介護福祉士
調理師
伊藤 大宜